腸内フローラ

@腸管免疫と腸内細菌の関わり

バイオジェニックスとは、体全体に直接作用し、腸内の免疫機能(腸管免疫)を刺激したり、コレステロール・血糖・血圧を安定させたり、活性酸素を減らしたりすることで、生活習慣病や老化を防止する食品成分の総称。死菌を含めた乳酸菌の菌体成分が腸管免疫を刺激することで生体活性を促し、腸内フローラにも好影響を与える。

自然免疫と獲得免疫で二重の防衛
マクロファージ(Macrophage, MΦ)は白血球の1種。
自然免疫のレセプター(受容体)の代表がTLR
腸内細菌(乳酸菌)は主にTLR2の活性に関与していると考えられている

A乳酸菌生産物質の重要性

乳酸菌の菌体成分が免疫細胞を活性化させる
こうした乳酸菌による免疫刺激は感染症の防御に貢献するだけでなく、がん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させたり、アレルギー反応を抑制したりすることにも効力を発揮すると考えられます。(プロバイオティクス)


アレルギー反応に関しては、乳酸菌の菌体成分がマクロファージや樹状細胞などのTLR2を刺激して、サイトカインを分泌することでアレルギーを抑えるTh1細胞(リンパ球の一種)を活性化させることが確認されています。免疫の仕組みはなかなか複雑ですが、その働きの全容を解明していくなかで、乳酸菌のバイオジェニックスとしての役割が見えてきたのです。しかも、こうした免疫刺激による生体活性は、生きた菌=プロバイオティクスだけでなく、オリゴ糖などの食品成分=プレバイオティクスからも得ることが出来ます。プロバイオティクスもプレバイオティクスも、従来語られてきた腸内フローラの改善効果に留まらず、体全体の様々な機能活性=バイオジェニックスとしての特性を有していることが改めて理解出来るでしょう。なお、こうした機能活性は、より俯瞰(ふかん)してとらえた場合、私たちの身体の恒常性(ホメオタシス)を維持している免役系・内分泌系・神経系という3つの制御システムの相互作用のなかで発揮するものとして位置付けられます。バイオジュニックスの作用によって免疫力を高めることが、内分泌系や神経系にも影響を及ぼし、健康状態がトータルで改善されていくことになるのです。

「乳酸菌生産物質」は何故有効なのか?

こうしたバイオジェニックスの効果を得るためには、何よりも御摂取する菌の数が重要になってきます。


前にも述べた、ヨーグルト200ml20億個の乳酸菌。無糖・無脂肪のタイプならば、こうした菌数を摂るだけでも日頃の体調管理に十分に役立てられますが、「生活習慣病の予防・改善」「免疫機能の促進」「がん予防」「自己免疫疾患の予防」「活性酸素の除去」といって点に積極的に取り組むためにはさらに多くの菌の摂取が求められるでしょう。もしプロバイオティクスで摂取しようとすれば大量のヨーグルトの摂取が必要となり、場合によってはバケツ1杯分の摂取も必要と考えられますし、菌自体の大量摂取による治療も報告され成果を上げている。しかし、通常の生活では不可能に近いと言わざるをえません。
これに対し、バイオジェニックスの発想により「死菌でも構わない」とすると、長期間発酵させた乳酸菌生成物を加熱処理し錠剤や粉末などにすrことで、兆を超える単位の菌が簡単に摂取できます。これが「乳酸菌生産物質」です。体調が悪い時や病気の予防などは、こうしたバイオジェニックス系の乳酸菌サプリメントを摂取したほうが改善効果が得られやすいことが分かる。
プロバイオティクスから始まった日本の機能性食品の研究は、バイオジェニックスへとたどり着いたことで、さらに多くの人の役に立つ内容に進化していくはずです。今後は「免疫力を高める」「アトピーや花粉症などのアレルギー疾患を予防する」あるいは「活性酸素を除去し老化を防ぐ」などの点がキーワードになってくる

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